言葉遊び大百科:略語
弊ブログの名前は「Nago-blog」で、カナにすると「ナゴブログ」なのだが、微妙に語呂が悪い。
良い感じに略すことができればよいのだが、「ナゴログ」にしようか「ナゴブロ」にしようか微妙に迷う。
略語とは
略語は、その名の通り、何らかの言葉を略した言葉である。
分かりやすいのは「パーソナルコンピューター」→「パソコン」などであろうか。
言葉を略すことによるメリットがあるときに略語は生まれる。
我々現代人は普段頻繁に「パーソナルコンピューター」を使い、「パーソナルコンピューター」に言及しているが、高頻度で呼ぶものの名前として「パーソナルコンピューター」の11音はあまりにも長い。
そのため「パソコン」の4音に縮めて呼ばれる。
この「使う場面の多さ」と「単語の長さ」が略語を生む主な要因になっている。
略語の種類
略語は、必要とされる場面で自然に生まれるものである。
作品名などの固有名詞だとまた話は別だが、誰かがこうしましょうと言って決まるものでもない。
使いやすければ定着し、そうでなければ定着しない。
なので略し方の理論のようなものがあるわけではないが、それでもいくつかのパターンは存在する。
複合語の複合的な略語
2つ以上の言葉を組み合わせてできる長い単語は省略されることが多い。
その略語自体に2つ以上の単語の要素が含まれるものを、ここでは複合的な省略と呼ぶ。
前述の「パーソナルコンピューター」→「パソコン」の他にも様々な例があり、代表的な例を挙げると、
リモートコントローラー → リモコン
スマートフォン → スマホ
空オーケストラ → カラオケ
軍用手袋 → 軍手
プレイステーション →プレステ/PS
ネタツイート → ネタツイ
日本放送協会 → NHK
棚からぼたもち → たなぼた
と、枚挙にいとまがない。
このときの省略は、複合されている各単語の頭の部分の音を合わせる、という法則になっていることが多い。
上に挙げた例は全てそうだが、中にはそうではないものもあり、
教科用図書 → 教科書
焼酎ハイボール → チューハイ
主食用パン → 食パン
ウェブログ → ブログ
などが例として挙がる。
このようなバリエーションは、複合される単語のうち最も重要な部分を抜き出して、意味の通る略語にするために発生しているものだと推測される。
逆に、機械的に頭の音を取る略語は、略語自体では意味が分からないものになっていることがある。
例えば「電子式卓上計算機」→「電卓」は頭の音を取る略語であるが、肝心の「計算機」の部分が全て省かれてしまっている。
そのため、「電卓」という文字のみでは計算機なのかどうか分からない。
アニメなどの作品のタイトルが長い場合、公式から略称が与えられることも多いが、その中には単語の頭文字を取ったわけでも意味が分かりやすいように略したわけでもないものがある。
『宇宙よりも遠い場所』 → よりもい
『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』 → 俺ガイル
『僕は友達が少ない』→ はがない
略称から元のタイトルを推測するのはほぼ不可能だが、キャッチーさや話題性は申し分ない。
複合語の単一的な略語
2つ以上の単語の組み合わせからなる複合語を略しているが、実態はそのうち1つの単語のみの略になっているものを「複合語の単一的な略語」と呼ぶことにする。
代表的な例が
コンビニエンスストア → コンビニ
コンセントリック・プラグ → コンセント
ライブコンサート → ライブ
などである。
単一的に略すという性質上、略語をそのまま解説すると片方の単語の意味のみになっており、時に元の意味が大きく失われてしまう。
例えば上記の「コンビニ」は、この部分だけだと「便利な」という意味になってしまい、「ストア」が省略されたことによってお店であることが分からなくなっている。
とはいえ「コンビニ」呼びに慣れ親しんだ我々は、「ストア」が無くてもお店だと分かる。
言葉になっていないのに伝わるというのも略語のパワーである。
「セブンイレブン」の略称は「セブイレ(複合的)」と「セブン(単一的)」の2通りある。
こういう風に、同じ言葉でもどのように略すかによって複数の呼称が生まれたりする。
単一語の略称
ここまでは長い複合語の略語を紹介したが、そこまで長くない単一語も略されることがある。
レジスター → レジ
アルバイト → バイト
109 → マルキュー
などがこの例となる。
この場合、「単語の長さ」よりも「使う場面の多さ」が、略語を生む理由として主になっていると考えられる。
いわゆる「若者言葉」にこの例は多く、
マジ? → マ?
了解 → り
などがある。
元の言葉を知らない状態でこれを見てもなんのこっちゃという感じだが、伝わりさえすればいいのが略語である。
略語を利用した遊び
短縮鉄道の夜
かつて存在したバラエティー番組『はねるのトびら』内にあったクイズ形式のコーナー『短縮鉄道の夜』は、略語を聞いてもとの言葉を答えるというものであった。
10年以上前の番組ではあるが、管理人の記憶にはギリギリ残っている。
下品クイズ(下品ラーメンクイズ)
タイトルだけ聴くと何のことかという感じではあるが、単語が略語になる際に省かれた部分のみを見て元の単語を答えるというものである。
具体的には「ーナルピューター」という文字を見て、「パソコン」と答えれば正解になる。
(パーソナルコンピューター)
クイズとしての初出はQuizKnockの以下の動画である。
なお、ネタ自体はそれより前にクイズとなっていたことが、以下の動画より明らかになっている。
また、「天下一品」ー「天一」=「下品」自体は2chコピペとして存在している。
(どれが初出なのかまでははっきりしていない)