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月刊「謎界隈」 2022年1月号

2022年2月8日

こんにちは。ナゴマです。

月刊謎界隈2022年1月号、ということで、今月(先月?)の謎解き界隈(付近)で流行ったコンテンツを一気にまとめる記事になります。

普通月刊誌だと2月号とか3月号の時期だけど気にしない

なんか急に創刊してしまいました。
謎ログ(外部リンク)や謎解き情報部屋(外部リンク)のように、イベントや作品をまとめるような場所はここ最近かなり充実してきたと思うんですが、Twitterのタイムラインで流行ったものは流れていってしまうので、良くも悪くも一過性のものとして忘れ去られていきます。

ということで、良い感じに後から見返せる場を作れないかなと思ってこんな企画を立ててみました。

需要が分からないのでチャレンジングな試みではあります。
月刊とか言ってるけど来月もやってる保証はない

「謎界隈」とは言ってますけど、謎解きだけじゃなくてクイズやパズルなども含めた頭を使う話題や頭脳系のエンタメ全般を対象にしています。
まあ謎解きが軸なので偏りはあるんですけど。

それではレッツゴー

今月のオススメWeb謎

このコーナーでは、今月公開されたWeb謎のうち、編集者が特に面白いと思ったものを紹介していきます。
詳しい説明は全体的に省いているので、とにかく遊んでみてください。
どうせなら今月公開されたものを全部遊んでから選ぼうと思ってたけど時間がない……

紹介順=公開順です。

年始謎2022

ねぶそく(@yume_nebusoku)さんによるWeb謎です。
めちゃくちゃ難易度の高い、いわゆる謎クラ向けの謎だと思うのですが、個人的にはかなり面白いと感じました。
現在は解説も公開されています。
最後解けなくて解説見ちゃった……

アンサー謎

https://twitter.com/Nazo_Acappella/status/1480132244480020484?s=20&t=Bys6ceg44VKz5qvPT1oA4Q

AnotherVisionのブラッキー(@Nazo_Acappella)さんによるLINE謎です。
難易度は高めですが、ヒント等が充実しているので遊びやすいと思います。

謎解き共通テスト

クリエイター集団RIDDLER(@RIDDLER_nazo)さんのWeb謎です。
プロ集団というだけあってシステムが丁寧でストレスフリーにプレイできます。
また、全体的に遊びの要素が詰まっていてとても楽しいです。

これは何でしょう?

C-lock-rowのこーやん(@koyan97)さん制作のLINE謎です。
「これは何でしょう?」がタイトル。
少し変わった頭の使い方をします。

流行りコンテンツ・イベント

このコーナーでは、今月のタイムラインで頻繁に見かけたコンテンツ全般を紹介します。
ここさえ見てればTwitter見てなくても何となく流行りがわかる。

逆紅クイズメーカー

まずは「逆紅クイズメーカー」です。


サイト上で複数問1組のクイズを解いたり作成して出題したりできるサイトなんですが、最大の特徴は問題文の文字のほとんどが消えていること。
そしていずれかの問題に正解すると、その答えに含まれる文字のみが表示されるようになります。
例えば答えが「あ」の問題に正解すると、他の問題の問題文の「あ」の文字が全て表示される……という感じ。
最初は分からないながらも手掛かりをつかんで問題に正解し、するとちょっと分かりやすくなるので他の問題も答えて……という繰り返しでクリアしていくゲームになっています。

やってみるのが一番早いので、興味がある方はチュートリアル的なこちらの問題から遊んでみることをオススメします。

名前の「逆紅」とは「逆『残像に口紅を』」の略らしいです。
筒井康隆の小説『残像に口紅を』は、小説から文字が少しずつ消えていく作品。
文字が少しずつ見えるようになるこのクイズはその逆、ということですね。

ちなみに私もひとつ作りました。

現在は有志達が問題を作りまくっていて、その数はなんと150問を超えるほどになっています。
中にはシステムを変えた奇天烈なものもあって面白い。

WORDLE

界隈といわず、なんかアチコチで流行してるのがこの「WORDLE」です。

やることは5文字の英単語を当てるだけというシンプルなゲーム。
答えとなる英単語が1日1つ存在して、適当に英単語を入力するとどれぐらい一致してるかという情報が返ってきます。
それをもとにどれだけ速く答えを当てられるか……というもの。

「HIT&BLOW」や「ヌメロン」などのゲームを知っている方はそれをイメージしてもらうとわかりやすいかも。
というかソレです。

この「WORDLE」が流行った理由のひとつは、このように結果を共有できること。

この日は調子よかった

日替わりの答えは全員共通なので、他の人のツイートと見比べてどういう過程を辿ったのかということを分析できます。

英単語はちょっと……という人は、有志が作った日本語版もあるのでそちらも要チェック。
文字数が多いのでだいぶややこしいけど。

Googleさんもハマってるみたい

 

ナゾアワード2021

ナゾアワード2021」は、2021年の謎解きを振り返る企画です。

決勝のアーカイブです

2021年とに開催された謎解きイベントや公開された謎解きゲーム全部を対象に、色んな人の「これが面白かった」「この作品が好き」というという声を集めて、特に良かったものについて語り合うという企画です。

「アワード」の名の通り一応優勝が決まるわけですが、大きな目的は「褒めあう」ことのようで、決勝審査も去年一年について語る会のような雰囲気でした。

公式アカウントはこちら

ちょいのみ謎

ちょいのみ謎」は、一枚謎のフォーマットのひとつです。
普通、謎解きの問題と言えば色々な文字があって記号があって……というものをイメージしますが、そこにあえて制約をかけ、1~6種類の記号しか使えないようにしたのがこの「ちょいのみ謎」です。

哥乃兎(@kanotonogi46)さんによって「ちょいのみ謎グランプリ」なるものも開かれており、様々な謎制作者の方がちょいのみ謎を制作・投稿しています。

スタンダードな謎を少ない記号で表したものや、情報量を絞ることで解き筋を浮き彫りにしたもの、謎クラのエスパーに頼ったものまで様々な謎が投稿されているようです。

テーマが分かりやすいものをいくつか引用させていただきます。

制約付きでの謎制作というのも結構面白いので、こういう流行があると自称制作者としてはなかなか楽しい気分になります。

ざつなぞ

ざつなぞ」は、アミオP(@amioP)さんが運営しているサイトです。

このサイトでは誰でも何の制約もなく一枚謎を出題し、それに解答することができます。
企画でも何でもないのでマジで無法地帯です。
異常に難しい謎とか理不尽な謎でもここなら色んな人に見てもらえます。

かつて「謎の一枚」という、この「ざつなぞ」と同じような機能を持ったサイトがあって賑わっていました。
かくいう私もそこで謎制作者デビューしてたと思います。
しかし、「謎の一枚」は都合により少し前に閉まってしまいました。

こういう場でしかウケない謎・解けない謎を求めて謎の解き手・作り手たちが「『謎の一枚』難民」と化していたわけなのですが、その受け入れ先がついにできたということで喜びの声であふれています。

「とりあえず謎作ってみた」「初めて謎作った」という人はここに投稿してみるのもいいかもしれません。
解いた人のランキング表示やコメント機能などもあり、「人に解いてもらう」という感覚が簡単に得られます。

マイメロクロスワード

サンリオのマイメロディ公式がツイートしたこちらのクロスワード。

可愛い絵柄で難易度も高くないのですが、このクロスワードが投稿されるとパズル好きの人たちがざわつきました。

というのも、いわゆる「クロスワード」というものにはいくつか暗黙の了解というか流儀のようなものがあり、良くも悪くもそれが現在のクロスワードを規定しています。
しかし、このクロスワードはそれらの暗黙の了解を木端微塵にするような自由さで作られています。
具体的に言うと、「数字が昇順に並んでいない」「タテとヨコのかぎの数字が全部同じ」「同じ向きの単語同士が盤の中でダブる」あたりの特徴が、従来のクロスワードでは有り得ないものになっています。

こういう新形態が思いもよらない方面から飛び出してくるの、めちゃくちゃ面白い。

 

「概念」ピックアップ

このコーナーでは、今月流行したと思われる「概念」を紹介します。
「概念」って何ぞやという話ではあるんですが、あるコンテンツをきっかけに特有のフォーマットが流行したり雑談から話が広がっていったりした話題をまとめる場所です。

トポロジー

トポロジー」というのは数学の用語です。
厳密なことをいうとめちゃくちゃ複雑になってしまうので触れませんが、要は物の塊が何個あって穴が何個開いているか、ということに着目する考え方です。
有名な例を挙げると、マグカップとドーナツはどちらも1つの塊で穴が一つ開いているのでトポロジー的には同じ、という感じ。

遊びのネタとしては昔から色々と用いられてきましたが、VTuber集団のバ美nIQさんが投稿した「トポロ字」というゲームをきっかけに少し話題になりました。
一応その前にatgt2021oriでトポロジー問題が出ていたのでそれがきっかけかもしれないが

これとは逆に、文字や記号のトポロジーのみに着目することで、文字列などの抽象化をすることもできます。
これもまたビジュアルクイズと相性がいい。

幸いさ

幸いさ」は、今年の大学入学共通テストの情報関係基礎の第2問で登場した考え方です。

ある文字列を作るために連結する最も少ない回文の値でその文字列の長さを割った値」として定義されています。

例を挙げると、「写真館」という単語は「しゃし・んかん」という2つの回文の和で書ける6文字の単語なので、幸いさは6÷2=3ということになります。
文字列が長く、構成する回文の数が少ないほど幸いさは大きいです。
回文が崇められる世界での単語のレア度……みたいなイメージかもしれない。

こういう

言葉遊び好きとしてはやっぱり「長い文字列=価値が高い」みたいなイメージがあるので、文字列長を回文数で割った値で評価するのはとてもしっくりきます。

文字列長さ8、最少回文数2、幸いさ4

好きな一枚謎紹介

ここでは今月Twitterに投稿された一枚謎を紹介します。

以前このブログで触れたように(参考)、Twitterには1ヶ月あたり1000問もの謎が投稿されています。
現在は以前のようにすべてを追っているわけではないですが、普通に目に入る謎の数も相当なものです。
もちろん全部は紹介しきれないので、そのなかでも特に自分が好きだと思ったものを紹介します。

紹介順=投稿順です。

古品今案(@koshian_puzzle)さんが新年に投稿した謎です。
こういうのとても好み。

制作団体・ナゾトキアドベンチャー(@nazotoki_adv)さんの謎。
こういうのも好み。

Hydraのぷーちん(@bfwf050J)さんの謎です。

AnotherVisionのKB(@sosuudaifugou)さんの謎です。
リプライの解説記事は必読。

イラストや写真を利用した謎解きを投稿してらっしゃるすず(@suzu_nazo)さんの謎。

毎度新感覚の謎の見方を教えてくれるyuch(@860_no96)さんの謎です。

algoの台島 逸成(@daijima_p)さんの謎です。
ヤバ

あとがき

こんな感じで色々まとめちゃいました。
まだ見逃してるものとか忘れてるものとかあるんでしょうけど……

普段1日4時間も5時間も(言い過ぎ)ボーっとTwitterを眺めていると何の気なしに話題が飛び込み過ぎ去っていくわけですが、こうして並べてみると色々な楽しいものがあって、それを浴びるように享受してたんだな……ということを実感します。
平坦に見えるタイムラインも結構激しく動いてたんだな……

来月はどんな話題が生まれるのか楽しみですね。

ではまた。