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【ナゴ謎四苦八苦】昔作った謎解きを手直ししたい!

どうも、ナゴマです。

昔からTwitterで知り合っている人の中にはご存知の方もおられると思いますが、私はかつて「ナゴ謎四苦八苦」というバカみたいな企画を打ったことがあります。

内容は、私が4日で作った108問の謎を1日で放出するというもの。
経緯を説明すると長くなりますが、要は除夜謎のオマージュです。
正直、除夜謎制作チームには殴られてもおかしくないと思ってる。

さてこのナゴ謎四苦八苦ですが、制作期間が極端に短く、また当時の私が謎制作初心者だったということもあって非常に雑で乱暴な問題が多いです。
このクオリティで100問近いリソースを消費してしまったことはかなり後悔しています。
それでも全問解答してくれた方が2人います……ありがたい……

ただ、逆に「自由に言及できる問題を100問近くストックしている」と捉えることもできます。
それならばこれを活かさない手はない。

というわけで、このナゴ謎四苦八苦で公開した問題をいくつかピックアップして手直しする企画をやってみることにしました。
今の私なら同じテーマでどんな問題を作るのか、ということです。
昔と比べると少しは謎作りが上手くなっているとは思いますし、この手直しを通して謎制作のポイントみたいなものが見えてきたら良いな、なんて考えています。

それではやってみましょう。

「年賀状」の不親切なポイント

この記事で触れるのは、企画1問目だったこちら。

画像
左上の数字と四角は問題番号なので、基本的に謎の内容には関係ありません。

企画公開が新年始まってすぐだったので、1問目は年賀状をテーマにしていました。

では手直しをする前に、まずはこの謎の(想定された)解き方を確認していきましょう。
(以下、がっつりネタバレ。)

  1. 太字を繋げて読む。すると「かく行一番最初」という文になる。
  2. 1の文を指示文として問題文中の各行の一番最初を取ると、「せいきんれい」という言葉が出てくる。
  3. これは「漢字にすると4文字」にならないため答えではない。他の手掛かりを探す。
  4. 「謹賀新年」という文字があることに気づく。
  5. これを答えを導くためのヒントとみなすと「きん」が「しんねん」になるので、「せいきんれい」は「せいしんねんれい」になる。答えは『精神年齢』。

「解けなくはないけど不親切だな……」という印象を受けます。

具体的に不親切なポイントを挙げますと、

  • 最初の指示文を導くための方法(太字を読むこと)に至る導線がない
  • 「謹賀新年」がヒントになる理由が、「それがヒントでなければ漢字4文字の答えが出ない」ことのみ

この2点です。

「謎解きのお約束」みたいなものを利用してこれらの導線を省略することもできますが、やはり「何が答えになるのか」「何をすれば答えが出るのか」を示しておくのが一枚謎のスタンダードかな、と思います。
例えば除夜謎であれば、画像の枠に指示文を書く場所が設けられた状態からスタートしました。

改善していこう

では、これらのポイントを修正して謎を改善していきます。

まずは「最初の指示文を導くための方法(太字を読むこと)に至る導線がない」点についてです。
この修正は単純で、指示文を足してやればいいのです。

ただ、ここで「太字を読め」という指示を入れると指示文を読む→太字を読む→左端を縦読みという単調な作業になってしまいます。
太字をワンクッション挟む必要性をあまり感じません。

ですので、指示文から直接縦読みにつなげるようにしてみます。
「左端を読め」のような指示を加えてもいいのですが、それだと年賀状という要素を上手く使えていないような気がするので……

松竹梅

イラストを加えてみました。
手紙に擬態しているタイプの謎ではよくある「○○の間読め」です。

太字での指示を文中に隠す必要性がなくなったので文章は少し自然な感じになるように変えています。
また梅のイラストを使用したので「いらすとは関係ないです」の部分は除きました。
これで1つ目のポイントはOK。


続いて2つ目。
『謹賀新年』がヒントになる理由が、『それがヒントでなければ漢字4文字の答えが出ない』ことのみ」である点です。
元の謎だと「謹賀新年」はあくまで年賀状の一部として存在しており(実際、フリー素材をそのまま利用しました)、それが謎のヒントになるのかどうかというのがはっきりしない状態になっていました。
ですので、「謹賀新年」の文字が謎に効いてくる理由付けをしなければなりません。

しかし、それと同時に、「謹賀新年」は年賀状の背景の一部であってほしいというのも事実です。
最初は背景だと思ってたものが実は謎を解くために使うものだった、という展開が欲しいわけです。

というわけで、指示文のフォントと「謹賀新年」のフォントを同じものにしてみます

ついでにいらすとやで統一。亥年以外でも使えるようになった。

これで「梅の間読め」「答えは漢字一文字」と「謹賀新年」が実は等価なヒントでした、という展開に持っていけるようになりました。
少し無理矢理な気もしますが、かなり改善されたとは思います。

これで手直しはひとまず完了です。
いかがでしょうか。
まだ少しごちゃごちゃしてるな、という印象は受けますが、少なくとも元の問題よりは解きやすくなったと思いますし、個人的にもまあまあ満足のいく出来です。

こんな感じで過去の謎を色々いじくってみました。
結構面白いですね。

今回の出てきたポイントは、

  • 導線をしっかり付け、何をすれば答えにたどり着けるのかを明示する
  • 解く際の単調な作業は極力減らす

あたりでしょうか。
とはいえこの辺は作者によっても色々考え方はあると思いますし、そもそもどんな印象の謎にしたいかによっても変わってくることでしょう。
数年後にこの記事を見た私がさらに修正を加えるようになるかもしれませんし。

ともあれ、現時点で僕が出せる一つの解答はこれかな、と思います。
問題は他にもいっぱいあるのでこの企画は今後も続けていきたいな。
ではまた。

謎解き謎制作,謎解き

Posted by Nagoma