【感想】メノウ研究所と反逆の被験者【ネタバレなし】
この記事は謎解きイベントの個人的な感想記事です。
公演内容に関する直接的なネタバレは含みませんが、雰囲気や難易度などについての情報、公演に参加済みの人にしか伝わらないようなコメントを含む可能性があるため、「真っ新な状態で公演に参加したい!」というような人はブラウザバックをオススメします。
Nago-Blogがイベントの感想とは珍しい~みたいなことを言われる気もしますが、最近あんまりブログ動かしてなかったし、ちゃんと公演の感想とかもまとめていこうと思いまして……
今年のゴールデンウィークをしっかり使って東京へと遠征をし、いくつかの謎解きイベントに参加してきました。
まずは5月4日の朝10時、RIDDLERの謎解きライブ「メノウ研究所と反逆の被験者」へ。
普段謎解きで出向くのは新宿や下北沢など山手線の西側が多いんですが、今回の会場は浜松町ということでいつもと逆。
「高輪ゲートウェイ駅」が実在していて面白かった。架空の東京だと思っていた。
さて、この公演は4人1チームが複数会場に入る、いわゆる「ホール型」に分類される公演だと思うんですが、リドラの謎解きライブが他の謎解き公演と異なるのは1回で80チームほどが参加すること。
「スタジアム型」に近い要素もあるのかな……僕はスタジアム型公演に参加したことがないのであんまりピンとは来ないですが。
会場に入ると立食パーティみたいなテーブルに案内されます。
椅子がないのはマイナス点かもしれないですが、普段のホール型公演でも立って座ってする回数が多いと疲れたりテーブルの上のものを別角度から見るために腰を浮かせたりするので、その辺のストレスがハナからなくなっているという意味ではプラスに働いていたように思います。
感想・印象
結果は無事成功。
非常に面白く、満足度の高い公演でした。
「難解」や「重厚」、と表現するのはまた違う気がするんですが、小さな閃きを積み重ねた先に中くらいの閃き、大きな閃きが待っているような形になっており、ひとつひとつが面白い。
何もできない時間・飽きる時間が存在しなかった。
大きな飛躍を求められるようなものではなかったので、順番に解いていくと解決策が次第に見えてきて「意外と静かに終わっちゃったなあ」みたいな印象を受けたのですが、終わって落ち着いてから解説を聞くと「俺たち結構すごいことやってたんだな……」となる感じ。
それだけ集中して解いていた証拠かもしれません。
ただ、公演内容で一点だけ疑問に思ってる部分と言うか確認したい部分があるな……
振り返りたいけど参加者限定のやつ買いそびれた……
(5/11追記:確認したところ自分の勘違いでした。解決済みです)
脱出達成度は110%がマックスで、僕たちは109%。
惜しいように見えるんですがこの1%は相当遠いと思っています。
映像や音楽といった演出の部分にもかなり力が入っていたな、と感じました。
リドラの謎解きライブに参加するのは 2作目が関西に来てくれないので 1作目のリドラ777以来2回目なんですが、演出の点で大きく進化していたように思います。
いわゆる「没入感」や「臨場感」というものに関する部分が強く意識されていたようですし、これだけチーム数がいるとキャストと参加者の掛け合いにも迫力があります。
謎解きの「ライブ」というものとして、間違いなく最先端のイベントでした。
さらに謎制作団体を運営している人間として見逃せないのが、今回のイベントのオペレーション。
先述の通り約80チームが参加するイベントだったんですが、はっきり言ってこの人数を複数のチェックポイントで管理するのは地獄です。
もちろんスタッフの数や会場の広さに救われていた部分もあると思うのですが、スムーズに人を動かすための工夫が随所でなされており、それでいて謎解きの内容のノイズにはなっていない……と、舌を巻くような点が多かった。
配布物やそこに使われている日本語も親切で解き進めやすかったですね。
さて、今回の公演ですが、難易度は高めだと思います。
SNS上では「リドラのYouTubeとかでファンになった人が来ると絶望する」みたいなコメントが散見されましたし、それなりに謎解き公演に慣れている僕も100回参加して100回成功できる自信はありません。
興味深いのは、有識者から聞いた「公演に毎回来ていた人がいた」「リピーター参加で失敗している人がいた」というお話。
僕は「謎解き公演はネタが割れると楽しくないので一度しか参加できない」という考えを持っていたんですが、この「謎解きライブ」においてはどうやらその限りでもないのかもしれません。
アーティストの音楽ライブに何度も参加するように、チケットを複数確保し成功するまで挑戦する。
あるいは演出やキャストの動きを何度も楽しむ。
もちろん公演の最後には解説が入り脱出成功までの方法が全て説明されるため、そういった遊び方に適した形のイベントだったのかと言われるとそんなことはないと思いますし、知恵比べを楽しみたいと思っている僕が共感できる考え方ではないです。
でも今後はこれを想定したイベントがもっと現れるのかもしれませんし、「謎解き」の使い方のひとつとしてはアリなのかもな~と思っています。