ナゴマの2022年個人的ベスト謎解き紹介
おはようございます。ナゴマです。
年の瀬です。
この記事では、今年僕が参加した謎解きイベントの中から特に好きだったものを紹介していきます。
「勝手に謎解き大賞」や「ナゾアワード」といったパブリックな感じの振り返り会もありますが、やっぱり個人の好みは個人から発信すべきだろうということで整理してみました。
思い出話だと思ってまったり見ていってください。
ゆるゆるとした謎解きライフを送っていってるので、去年以前の作品の再演とかも混ざってます。
それではレッツゴー
ベスト・エクスペリエンス:IMMORTAL
今年一番すごい経験をしたと思ったのがこちら。
タンブルウィード5周年企画だった『IMMORTAL』がゴールデンウィークに再演されるということで急遽東京に飛んでいきました。
参加費7700円、所要時間220分という規格外のイベントでしたが、それに見合った濃密な時間だったと思います。
ネタバレは絶対に避けたいのでレビューもなかなか書けないんですが、「謎解きが好きで良かった」「ゲームが好きで良かった」と心から思えるような、あるいはそう思えるように緻密に仕掛けられた傑作です。
謎解き公演に慣れてきて、ちょっと冒険して遠征とかするようになって、自分も作るようになって、ぼんやりと「謎解き、楽しいな……」とちょうど思っていたところにこの作品を差し込まれたおかげでぶっ刺さってしまったんだと思います。
他の人のレビューを見ても絶賛がほとんど。
ただ、個人的には万人にハマるものではないと思った(エキスパート公演ですし)ので、手放しに他者に勧めることはしたくない。
次の再演があるのかは分かりません。
ですが、その時100%楽しみたいのであれば、今のうちに様々な謎解きを遊び、作り、楽しみ、謎解きの虜になっておくことをオススメします。
ベスト・公演:ワルプルギスの夜からの脱出
SCRAPのリアル脱出ゲームと『魔法少女まどか☆マギカ』のコラボ作品である『ワルプルギスの夜からの脱出』です。
まず、僕はこの原作をしっかりとは知りません。
ふわっとインターネットの知識として知っている程度。
それでもこの作品は丁寧かつ自然な状況説明で優しく迎え入れてくれたので十分に楽しむことができました。
肝心の内容ですが、ストーリーの面白さと謎解きの面白さがかなり巧みにバランスを取っていたと思います。「物語体験と謎解きの相性はそこまで良くない」とも言われますが、この作品はどちらも抵抗なく受け入れることができた、そんな印象です。
謎解きの難易度も決して簡単ではなく、むしろかなり頭を使うもの。
同行者もみんな謎制作の経験者だったんですが、この実装力と綺麗なまとめ方には悲鳴を上げて舌を巻いていましたね。
ベスト・持ち帰り謎:ALPHABETZ
今年といわず、今まで遊んだ持ち帰り謎の中でも一番といっていいほど好きだったのがRIDDLERの『ALPHABETZ』です。
かなりの高難易度で、いわゆる「ひらめき」を何度も駆使して先に進んでいかなければならない。
これぞ謎解きという感じ。
でもホスピタリティが高くて理不尽さは無く、しっかり考えればちゃんと少しずつ前進できるのが最高に楽しい。
さながら大作アドベンチャーゲームをプレイしたかのような充実感があり、「謎」をがっつり享受したい人間にとっては楽園ともいえるような時間を提供してくれます。
文句なし。
ベスト・Web謎:Not For Rookies
ここらでひとつピーキーなものを……ということで、ひっと(@HiT0318)さんのLINE謎である『Not For Rookies』です。
Webで解ける謎解きはプロアマ問わず多数あり、どれがマイベストと言い切るのは難しいのですが、今回はとにかく解けた時の楽しさ・快感が最も大きかったものを選んでみました。
「一枚の謎を解く」というコンパクトな設計ではあるのですが、いわゆる「インク謎」のように画像の大部分が隠されていて……というタイプのもの。
隠し方が絶妙で、一歩ずつ進捗を生んでいくのが毎度楽しかった。
こういう負荷のかかり方が大好きです。
ベスト・オンサイト:『ツクルスクランブル』
夕立に重なってさんのイベント『ツクルスクランブル』です。
謎解き制作者がたくさん呼ばれてチームに振り分けられて即興で渡された条件を用いて5時間以内に公演を作ってみんなで遊ぶ、という非常に特殊なイベントでした。
そのため一般再演はかなり厳しいっぽい……
結果としてかなり満足のいく公演が完成しましたし、他のチームの公演も面白く、非常に完成度の高いイベントだったと思います。
関西の謎制作者が一堂に会するということで交流会的な側面もあったり、シークレット公演もあったりと盛りだくさんな内容。
非常に充実度の高い一日でした。
ベスト・オンライン:にくまきGP
オンラインの不思議なイベント・にくまきGPです。
毎月初め頃に何らかのコンテンツがにくまき(@nikumakare)さんから出題され、それで優勝した人にポイントが与えられ、一年を通して最もポイントを多く獲得した人が優勝、というコンペティション……なんですが、このイベントの本質は解く側のコンペではなく、制作者の発想力・ディレクション能力だったのかなと思っています。
個々の種目はクソなぞなぞやクソ謎が多かった(僕はこういうジャンルが好きなのでその時点で評価が高いですし、それぞれのゲームに対して結構技術力がつぎ込まれたりもしていて純粋に面白いものになっていましたけど)ですが、あるタイミングで得点加算方法にバグが発生し、そこから新たなゲーム性が生まれてしまいました。
そして最後の12月のイベントでそのバグが綺麗に大謎として回収される……それも予想の遥か斜め上を行く方法で……
本人曰くこのバグは想定外だったということらしく、(もし本当にそうであれば)そこからこの結末に導いたのは本当に尊敬に値する偉業だと思います。
この世に存在した何とも似つかない、最高のエンタメでした。
個人的には早とちりクイズが全部好き。
ベスト・バトル:NEW FOX CRAZY QUIZ Ver1.1
謎解きで戦えるっていいですよね~というのを改めて感じたのがこの「NEW FOX CRAZY QUIZ Ver1.1」でした。
これも昔の公演の再演です。
謎を解いて弾丸にして打ち合ったり防御したりするゲーム。スコアが出るタイプの謎解き公演はポイントを稼ぐための「攻め」の謎解きが多いと思うんですが、このゲームでは「守り」のために謎を解くことも重要になってくる。
このバランス、負荷のかかり方が好きでした。
これに影響されて「守り」の謎解きアタックを作りたいな~とずっと思っています。というか今作ってるらしいです。
ベスト・自作:最凶最悪デスゲーム(準備中)
ベストも何もちゃんと世に出せたディレクター作がこれだけだったので(非一般公開作品のディレクターや小謎制作や同僚のサポートなどは色々やってますが)必然的にこれになるんですが、上方謎の園というフェスにENIG-ROIDから出展した作品のディレクターをやっていました。
3年ぐらい公演を打っていなかった環境で作るのはなかなか大変なものもありましたが、仲間の協力も多分にあって満足のいくものができたと思います。
難易度がかなり高かったようで、場合によっては一部が理不尽になったり当日のオペレーションでご迷惑をおかけした部分もあったのですが、多くの方からよい評価の声をいただいて感謝しています。
お叱りの部分はちゃんと修正して今後の再演につなげていけるようにしたいですね。
本当に感想の有難みがよくわかる……
その他、物品の準備であったりとか運営のための諸々とか、このイベントで学んだことはかなり多かったです。
最後に
今年参加したオンサイトの謎解きイベントは30程度……いわゆる「謎クラ」の経験値に比べると少ないとは思うんですが、個人的には行きたいものに行けて満足という感じです。
そりゃもっと行けたら嬉しいけどその場合他のものが色々犠牲になりそうなもので
オンラインのものは体力があるときは際限なく遊びましたね。
ここまでベスト○○といいつつとにかく好きだったものを挙げる記事だったんですが、よく見ると制作団体が全部バラバラなんですよね。
様々な団体の様々な色を知れたのが非常に良かった。
もちろんここで紹介したほかにも様々なイベントに参加していますし、どれも面白かったです。
今年はピックアップしてまとめる形になってしまいましたが、来年は個別に感想が書けたらいいなあと思っています。
世界にはこんなにも面白いものがあるんだと、改めて気づきました。
良い世界。
ではまた。